(質問要旨)
1 WITHコロナ・POSTコロナ戦略を踏まえた府政の推進について
本年6月にとりまとめられたWITHコロナ・POSTコロナ戦略の冒頭には「新しい次元の安心・安全の確保」が位置づけられており、想像を超えるリスクの発生に対応するためにも重要と考える。近年、行政運営は効率重視で、制度や体制の縮小等が進められてきたが、コロナ禍を受けてのパラダイムシフトは、非効率でも非常事態への備えが重要ということであり、特に、箱物や防災施設への計画的な投資が大切と考えるが、WITHコロナ・POSTコロナ戦略を踏まえた府政の推進に関し、次の諸点について、知事の所見を伺いたい。
(1)本府の設置するワクチン接種会場として、サンガスタジアムとけいはんなプラザが使用され、府民の安心・安全に貢献しているように、災害等の緊急時に、多様な役割を果たせる施設の整備が必要と考える。例えば、今後整備される北山エリアのアリーナ機能を備えた大学共同体育館や、広域振興局等の府施設について、想定外の非常事態にも対応可能な施設となるようにすべきと考えるがどうか。
(当日答弁)
青木議員の御質問にお答えいたします。
災害等の緊急時に、多様な役割を果たせる府立施設の整備についてでございます。
京都府ではこれまでから、府立施設の種別や規模、立地などの条件を考慮して、災害発生時には、山城総合運動公園や丹波自然運動公園、京都舞鶴港などを広域防災活動拠点や広域物資輸送拠点として活用してまいりました。
また、熊本地震や大阪府北部地震等の発生を踏まえ、昨年に、今後10年間を見据えた京都府戦略的地震防災対策指針及び当初5年間の推進プランを改定し、防災拠点となるすべての公共施設、公立高校等の耐震化を進めているところでございます。こうした耐震化により京都府の施設が非常時においては、住民の避難所などとして活用できるものと考えております。
今回の新型コロナウイルス感染症への対応においては、サンガスタジアムやけいはんなプラザをワクチンの集団接種会場として、また島津アリーナ京都を入院待機ステーションとして活用し、府民の生命と健康を守ってまいりました。このように、府立施設を本来の設置目的にこだわらず、多用途に活用することは、府民生活の安心・安全を確保するために極めて有効であることを、改めて確認したところでございます。
こうした経験を踏まえ、新型コロナウイルス感染症に限らず、災害等の緊急時において、府立施設が多様な役割を果たせるように整備しておくことは大変重要なことであると考えており、例えば府立大学の共同体育館については、防災機能を備えた施設として整備することを、基本計画に盛り込んでいるところでございます。
今後とも、京都府が施設の新築や大規模な改修などを行う際には、可能な限り多目的に利用することを考慮して検討してまいりたいと考えております。
その他の御質問につきましては、関係理事者から答弁させていただきます。