(質問要旨)

3 文化庁の移転を契機とした文化芸術の振興について

文化庁の本格移転に伴い、府民が恩恵を実感し、各業界が活性化するようなソフト面の施策実施と継続が重要であり、京都府総合計画でも文化を大きな柱の一つとしているが、文化庁の移転を契機とした文化芸術の振興に関し、特に文化財の保存と活用の観点から、次の諸点について、知事の所見を伺いたい。

(2)地域活性化のための文化財の活用・公開と健全な保存とは相反するものと考えるが、どのような工夫で両立させるのか。

(3)未来への遺産である文化財の活用に当たっては、万が一の事態に備え、文化財に対する3D測量のような様々な高度技術を導入できる支援制度を本府として設け、最悪の事態に対応できるようにすることを要望する。

(答弁)教育委員会

青木議員の御質問にお答えいたします。
文化財は、国民共有の財産であるとともに、それが所在する地域にとってもかけがえのないものでございます。また、地域の未来を考える上で様々な可能性を持っており、地域興しや観光施策での活用には大きな期待が持たれているところです。
ただ、その活用にあたっては保存との両立が重要となります。適切な環境で活用されなければ一気に劣化が進行したり、過剰な活用により価値が損なわれる恐れもあります。
このため、今年度策定予定の文化財保存活用大綱においては、保存活用のための基本的な方針を示し、所有者や市町教育委員会において文化財個々の状況を的確に把握するとともに、活用に係るリスクを十分検討し保存活用計画を作成するなど、保存のための適切な手立てを事前に講じることとしております。
府教育委員会では、このように保存との均衡を重視した活用の促進に努めることで、多くの人たちが文化財の価値や魅力を共有できる環境を生み出すとともに、文化財の適切な保護・継承に取り組んで参ります。