(質問要旨)
3 水素ステーションの設置促進等について
カーボンニュートラルを目指すためには水素を燃料とする燃料電池車の普及が必要と考える中、水素を充填可能な水素ステーションは、府内に伏見区、南区、久御山町の3箇所しかなく、普及の障害になっていると考えるが、水素ステーションの設置促進等に関し、次の諸点について、知事の所見を伺いたい。
(1)燃料電池車が府内を縦横無尽に走れるよう、水と電気が供給できれば水素を生成し、燃料電池車に充填できる小型の水素ステーションの設置を促進すべきと考えるがどうか。
(2)小型の水素ステーションの設置促進に当たり、府庁をはじめ、府施設の敷地や府有地を活用して取組を加速すべきと考えるがどうか。
(答弁)府民環境部
水素ステーションの設置促進等についてでございます。
燃料電池車の燃料となる水素は、利用段階で温室効果ガスを排出しないクリーンエネルギーであり、運輸や発電、産業など幅広い分野での活用が期待されているところでございます。
一方で、我が国における水素利用は緒に就いたところであり、水素製造技術の開発や水素市場の拡大、水素供給インフラの整備など、官民が連携し、国を挙げた取組が進められているところでございます。
燃料電池車につきましては、既に一般販売されており、国の補助金もあり車両価格や燃料費はガソリン車などと遜色ないところでございますが、全国の普及台数は令和2年度末現在で5,170台に留まっており、その最大の理由は、燃料を充填する水素ステーションが少ないことと考えられております。
このため、国は、全国で157ヶ所ある水素ステーションを2030年に1,000ヶ所にする目標を掲げ、設置が比較的簡易な小型の水素ステーションの整備費を、新たに国の補助対象とすることとされております
この小型水素ステーションは、従来の水素ステーションに比べ整備費が安価であることに加えまして、水の電気分解によりその場で水素を製造できることから、水素供給網に乏しい地域でも設置が可能であり、府内各地域での活用が期待されているところでございます。
例えば、地域の再エネ電力を活用する小型水素ステーションを設置し、ごみ収集車やコミュニティバスへの水素供給を行うといったアイデアが府内の市町村から出てきているほか、店舗などへの設置を検討される民間事業者も出てきております。
京都府といたしましても、水素はカーボンニュートラル実現のための重要なエネルギーと考えており、国の目標も踏まえ、委員御指摘の府内で小型水素ステーションの普及を手掛けている事業者への協力も含め、府内各地域への設置促進に向けた取組の強化を検討してまいりたいと考えております。
また、水素ステーションの小型化により、従来に比べ狭い場所でも設置が可能となることから、京都府庁や府立施設などの府有地につきましても、地域バランスや利用見込みなども踏まえ、市町村や民間事業者と連携した活用の可能性を検討してまいりたいと考えております。