(質問要旨)

3 インバウンド再開を見据えた体制整備について

先日、アメリカの大手旅行誌「コンデ・ナスト・トラベラー」の世界人気都市ランキングで京都が1位を獲得するなど、多くの外国人が京都を訪れることを希望している。空港のない本府にとって、直接の世界への窓口となるのは京都舞鶴港であるが、以前のように国際クルーズ船の寄港で京都舞鶴港からの人の流れを取り戻すことを見据え、出入国審査や検疫、ふ頭における感染症対策に対応した受入体制づくりを進める必要があると考えるが、知事の所見を伺いたい。

(答弁)建設交通部

インバウンドの再開を見据えた京都舞鶴港におけるクルーズ船の受入体制についてでございます。

昨年、京都舞鶴港には、クルーズ船が34回寄港し、乗客は6万3千人を超え、大きな賑わいをみせました。残念ながら今年は、新型コロナウイルス感染症の影響により寄港はない状況ですが、委員御指摘のとおり、この間にクルーズ再開に向けて、感染症対策に対応し、安全にクルーズ船を受け入れる体制づくりを進めることが肝要だと考えています。

国内クルーズについては、本年9月に国や関係団体において、クルーズ船事業者及び港湾管理者向けのガイドラインが策定されまして、クルーズ船事業者には船内における、また、港湾管理者には港における感染防止対策等が示されたところでございます。このガイドラインに基づき、10月から各船社が試験運航を実施し、得られた課題への対応を踏まえて商業運航が再開される見込となっております。

一方、国際クルーズについては未だ入国制限が続く中ではありますけれども、再開に向け、国に対しまして、受入時の対応マニュアルの作成や、円滑・迅速な出入国審査と確実な検疫を行うために必要となる人員及び機材の充実を図るよう要望しているところでございます。

京都府といたしましては、現在、今年度中の完成を目指して旅客ターミナルの改修を進めており、完成後はCIQのためのスペースを現在の約2倍確保できることから、ソーシャルディスタンスを確保しやすい環境が整うと考えております。

また、寄港地として感染者等への対応を行う場合に備え、今後、庁内の関係部局や厚生労働省大阪検疫所等の関係機関による協議会を設立いたしまして、寄港するクルーズ船の感染症対策の状況の事前確認や、船内で感染者が発生した場合を想定した対応訓練等を実施することとしております。

京都舞鶴港を核とした府北部地域の活性化にはクルーズ船の復活が必要不可欠であり、今後とも旅客受入における安全・安心の確保に万全を期してまいりたいと考えております。